ソーシャルメディアの力 Reddit vs ウォールストリート

2008年に遡ってみると、ご存じの方もいるかもしれませんが、「ウォール街を占拠せよ」を合言葉とする運動がありました。何千人もの人々が不安定な経済状態の「確立」に反撃しようとしました。背景には、ウォール街のヘッジファンド会社や投資家が「原則を超える利益」を上げ、多くの人々を失業、破産、非常に厳しい経済状況に追いやったことがあります。

世界中がCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)という目に見えない敵に打撃を受けている2021年に話を移します。 人々はステイホームを余儀なくされ、企業や人々は2008年と同様に経済的不確実性に直面し、カラスの群れが旋回しています。

ウォール街のヘッジファンド会社や投資家は「原則を超える利益」を追及するアプローチを繰り返し、本来なら COVID-19後の社会を一緒に再構築しなければならないこの時期に、ターゲットとなるビジネスが破滅の危機に瀕するところまで、脆弱な店舗販売ビジネス「ゲームストップ」の株を空売りしてきたのです。
空売りとは下落が予想される株式を借りて売り、予想通り下落した時に買い戻して差額で利益を得る投機のことです。

これに対し、個人投資家達がノー!と言ったのです。

それはReddit (レディットーオンライン掲示板) の 人気ページ「WallStreetBets」から始まり、他の主要なソーシャルメディアネットワークに急速に広がりました。ヘッジファンド会社が積極的に(違法にそう主張する人もいる)空売りしHODL(保持し、決して売らない)株を購入し、ウォール街のエリート達に反抗し、「ゲームストップ」の株価を上昇させました。

「ショートスクイーズ」と呼ばれ、おそらく歴史上最も重要なものになるでしょう。ショートスクィーズとは、市場参加者のポジションが大きくショート(売り)に傾いているとき、反発基調が強まり売りポジション保有者の利益確定注文、損切り注文が次々とヒットし、短時間で相場が急反発することをいいます。

そうこうしている間に、ヘッジファンド会社は破産に追い込まれ、政府の規制当局の介入、相場操作、株式の売買を行う小売バイヤーのブロック、集団訴訟の話などが起こります。

これは「ウォール街を占拠せよ」より手厳しい!
個人投資家達のリベンジに、過去から受け継がれた金融システムはウォール街が大打撃を受けたと感じたのでした。

では、これらのことから何を学ぶべきでしょう?
もはやソーシャルメディアを無視することはできません。ソーシャルメディアは若者が時間を無駄に費やすものでも、単なる猫のミームや写真でもありません。世界中の全ての人が他の志を同じくする人を見つけ、愛、生活、興味などのコミュニティに参加する場所です。

ソーシャルメディアはツールであり、うまく使用すれば、非常に大きなインパクトを与えることができます。 あなたのビジネス、製品、サービスがこれらのソーシャルメディアのコミュニティに少しでも付加価値を与えるなら、その可能性は無限です!